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川柳募集中! [仕事のことなど]
『鳥啼き魚の目は泪』1巻発売中! [仕事のことなど]
3ヶ月のご無沙汰!
生きています!
3/14に発売されたプリンセスコミックスのお知らせを今頃…。
主人公は俳聖・松尾芭蕉、46歳、若作り!の怪しい「おくのほそみち」行脚です。
ご覧の通り、帯に青池保子先生が一句よせてくださいました。
漫画家やっていて良かった!と思う瞬間でございます。
掲載中のプリンセスGOLDでは、彼等はやっと仙台です。
彼等の旅のメインは、私的には仙台から出羽三山だと思っているので、これまで以上に気合いを入れなくちゃ!と思っております。
お目にとまりましたら、なにとぞよろしく!
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謹賀新年 [日々徒然]
6月から7月にかけて行った岐阜、福井旅行記が年を越してしまった吉川です( ̄▽ ̄;)
年末はクリスマスに仕事を終わらせて担当さんを泣かせ、冬コミ新刊はカレンダーのみ、大晦日は「ゆくミッチーくるミッチー」を堪能しましたが、そのあとの明治神宮初詣に失敗した(午前4時過ぎだったけど1時間半待ちと聞いて参道でUターン)吉川です。
元旦はそんなわけで大寝坊し、お節とワインはいただいたけど、まだお雑煮を食べていない吉川です。
年賀状はこれから書く吉川です。
元旦から心霊体験(?)マンガのネームを切っている吉川です。
3月にただいま連載中の松尾芭蕉まんがのコミックスが出る吉川です。
そんなわたくしですが、今年もよろしくお願い申し上げます。
あ、上の絵は平治の乱の源平の嫡男、源義平と平重盛が京都御所でどつき合っているところです。
旗の色にちなんで義平が白鞘、重盛が紅鞘ですが、あまり目立たなかったなあ。
岐阜・福井旅行 その5 [旅関係]
福井県立恐竜博物館の入り口前にいらっしゃる恐竜博士(そのまんまじゃんと突っ込まないように。名札にそう書いてあるから「きょうりゅう ひろし」さんかもしれない)
サイトはこちらね。 http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/
入って長いエスカレーターを下り、通路を進むと
リアルに動くティラノザウルスがお出迎え。
自分でも動画を撮ったのだが、うまく上げられないので他の方の動画をご覧下さいませ。
http://www.youtube.com/watch?v=0_WhnyoPZI4
私が行ったときは平日で天気も悪かったのでガラ空きだったので、ティラノの咆吼が館内にいい感じに響いていた。
怯えて「もう先に行かない〜!」としゃがみ込む子どもを宥めるパパとママ、ご苦労様。
↓この骨格は複製。
↓今年の3月に完成したというカマラサウルスくんは9割以上が実物化石だそうだ。
館内はこんな感じ。
ドームなので恐竜の咆吼も子どもの泣き声もおばさんたちの笑い声もエコーがかかって響き渡る。
フクイラプトル・キタダニエンシス。
福井は日本で一番恐竜の化石が発掘されているのよね。
ここ数日、お昼はおそばだったのだけど、今日は館内のお店でソースかつ丼。
ご当地グルメのボルガライスを頼もうかと思ったのだが、食べきれる自信がないのでやめました。
博物館を出た後、「平泉寺白山神社」の標識を見て行ってみるか…と運転していたら、どこかで間違えたらしくえらい山の中をドライブしてしまった。
前知識もなく行った訳だが、良い意味で予想外だった。
一の鳥居(たぶん)の奥行きを見て、これは期待できるかも…と参道を進むと
京都の苔寺か三千院かと思いましたよ。
正面に見えるのは拝殿。
本殿はさらにその奥。
拝殿から振り返ると二の鳥居(たぶん)
境内は静まりかえり、久しぶりのご飯!と喜んでいるらしい蚊が飛び回る音しか聞こえない。
パワースポットとかスピリチュアルスポットとかいう言葉は好きじゃないけど、神域というに相応しい。
あとで調べたら、越前における白山禅定道の登拝口だったのね。
立派なはずだ。
蚊がすごかったけど。
案内のサイトはこちら→ http://www.city.katsuyama.fukui.jp/heisenji/
夜はKまた先生と落ち合って、お薦めのお店に。
何もかも美味しかったけど、熱々のイカとイカキモバターのコロッケがすばらしく旨かった。
また行きたいな。
岐阜・福井旅行 その4 [旅関係]
翌日の郡上八幡城からの眺め。
趣があるとも言える…。
お城はこの様な所↓に建てられているので、晴れていれば城下を一望の下に見渡せたのだけど。
その日は1日中雨模様。
そういえば、前回同じルートで福井を目指したときも雨じゃなかったっけ?
郡上八幡から国道を北上し、ちょっと入ったところにある「古今伝授の里 やまと」は温泉もある、いい感じの道の駅でお気に入り。 http://www.gujo-tv.ne.jp/~kuturogi/index.htm
片手に塩麹アイス、片手でスマホで写真を撮ったら後ろにピントが合ってしまった。
とても美味しくて他のも食べてみたかったけど、とにかく寒かったので次の機会にね。
さて、長良川を横目に越前街道を北上、九頭竜湖経由で福井に向かう。
九頭竜線九頭竜湖駅前のティラノ親子は元気だった。
15分おきに動いて「泣く」 そう書いてあったんだが、誤植だよね。
駅のすぐ裏にある「青葉の笛資料館」前の悪源太義平とみつの像も雨に濡れている。
相変わらず全く人気がない。
「にんき」じゃありませんよ!「ひとけ」ですよ!
前から思っていたのだが、この像を造った方は初めは義平とみつをちゃんと向かい合わせていたのではないかしら。
だって、今の向きだと二人の視線は交わらないし、その手の位置ではちゃんと笛を受け取れないでしょう。
像を設置するにあたり、顔が見えるように位置を変えたのかな。
本来なら見つめ合っているはずなのに、なんだかかわいそう…そんな気になる二人なのだった。
後ろから見てもなんだか不自然。
向こうに見えるSLは昔九頭竜線を走っていたものか。
今は長野で頑張っている先代の愛車、ファンカーゴも写ってる。
前に来たときも感じたのだが、飛騨地方をまわっているとあちらこちらに義平の影がちらちら見え、それがその土地の人たちが彼のことを伝え続け未だに忘れていないからなのだと実に嬉しかった。
史跡などが残っていなくても、実際その場所に行くことは歴史に関わる作品を描くのにとても大事だと思う。
今の鎌倉は源頼朝の鎌倉であって、その父義朝や長兄義平がいた頃の鎌倉と全く別のものになっているだろうし、彼等の気配というか、風を感じるには無理があった。
彼等の存在を身近に感じることもなかった。
だから前回も今回もめいっぱい義平を補充することができて幸せだわ。
返す返す残念なのは、この旅行が『すっくと狐〜悪源太』を描いている時期にできなかったということ。
もし描く前に取材できていたら岩陰遺跡や祖師野も出したのになあ。
前轍を踏まないように、いま連載している芭蕉の話はがんがん取材に行くよ。
福井の古刹、永平寺は吉川家の宗派である曹洞宗の大本山。
でも私がお詣りしたいと思ったのは、30年ぐらい前のNHKの永平寺の特集番組で、冬の雪深い永平寺で修行するお坊さんたちを視たからだった。
いいの、煩悩にまみれていても、そのおかげで今がある!
山あいに建つ伽藍はそれは美しい。
下の写真は仏殿。
雲水の説明を聞いた後、30年前の番組で修行僧たちが磨いていた長い回廊を粛々と進む。
↓一番高いところにある法堂(はっとう)は一般の寺院の本堂にあたる。
上から見るとこんなです。
修行僧以外は写真撮影OK。
↓大時化の時に道元さんを助けたという一葉観音様。
顔つきも体つきも凛々しくていらっしゃる。
永平寺は雪のため瓦の傷みが早く毎年多くの瓦を取り替えねばならないので、参拝客に修復のための志納金をお願いしている。
下のかわいいお数珠は瓦志納の記念品。
自分のお数珠を引っ越しの時に行方不明にしたままなので、本山でお数珠を購入するというのも今回の目的のひとつだった。
水晶と珊瑚のにしました。
永平寺町の観光ガイドはこちら→ http://www.town.eiheiji.lg.jp/guide/
岐阜・福井旅行 その3 [旅関係]
岐阜県の和良にある戸隠神社。
明治7年に戸隠神社になる前は九頭宮と呼ばれたそうだ。
郡上踊りの『かわさき』の歌詞の中に『祭り見るなら祖師野の宮よ 人を見るなら九頭の宮(くずのみや)』と歌われるから、祭りの時にはさぞ人が集まるのだろう。
↓左は本殿、右は高天原の岩戸のかけらといわれる重ね岩。
そんなわけで主祭神は手力男之命。
ちなみに手力男が投げ飛ばした天岩戸が長野の戸隠山であるとされていて、その戸隠神社奥社の祭神も手力男之命なんだな。
境内には他にも大きな岩がゴロゴロある。
前日行った岩陰遺跡といい、このあたりは巨石が多いね。
近くの念興寺には鬼の首があるらしいが、拝観は週末のみということでした。残念。
和良から郡上八幡へ。 http://www.gujohachiman.com/kanko/
お宿の部屋から見た旧役場とまさに清流な吉田川。
鮎を釣っている人たちがずいぶんいたわ。
郡上八幡はいままで何回か通り過ぎただけだったので、1泊してじっくり回る。
お宿のすぐ近くの、岩の上にある白龍稲荷。
↓町名の由来となった旗本の守護お稲荷さん。
ここにもお稲荷さん。
いがわこみち
やなかこみち
夕暮れの水の町。
旧庁舎記念会館兼観光案内所。
↓町の名所や店の前にはこのように名前入りのランプが置かれていて、夜はとてもいい感じだ。
連歌師宗祇がこの湧き水のほとりに庵を結んでいたことから名前がついたという宗祇水、別名白雲水は名水百選の名誉ある第一号。
源流は白山だそうだ。
崖に掘られた祠に鎮座ますのは神農薬師。
公衆トイレも趣がある。
昼間は結構賑やかだった町も、夜になるとぱったりと人通りが途絶える。
前から歩いて来た人が会釈するので、どなた?と思ったら、昼間にお土産を買ったお店の方でした。
食品サンプル発祥の町、郡上八幡の製品は今も全国生産の7割を占めているとか。
制作体験ができるところもいくつかある。
見ているだけで面白い。
鮭の焦げ目もミカンのスジもリアルだ。
岐阜・福井旅行 その2 [旅関係]
まず馬瀬川温泉にて日帰り入浴。
なんかもう貸し切り状態で温泉を堪能してきたよ。
露天風呂に入るのがつらいぐらい良い天気だった。
南飛騨、馬瀬川温泉「美輝の里」のサイトはこちら。 http://www.mikinosato.co.jp/
↓途中にあった八幡様。
手入れが行き届き、大事にされているのがよくわかる。
次に向かったのが金山の岩屋岩陰遺跡 http://www.gero-navi.jp/spot_186.html
「岐阜の萩原、馬瀬、金山、祖師野。このあたりには義平の伝説がたくさん残っているようです。「すっくと狐」の連載中にこのことを知っていれば…という話がいくつかあって、なんか悔しい」と7月のツイッターに書いている。
「妙見神社」と掘られた碑に石段に鳥居、と来れば奥にはお社が…と誰でも思うよね。
ところが、登っていくと目に飛び込んでくるのは巨石群。
かなり大きい。
このあたりにだけどうしてこんな巨石がごろごろしているのか不思議。
こちらは祖師野八幡宮。 http://www.gero-navi.jp/spot_53.html
想像していた以上にりっぱなお宮だった。
平治の乱で平家方に敗れた義平が祖師野村へやって来たおり、娘を狒々の生け贄にするという話を聞いて、先ほどの岩屋岩蔭遺跡に狒々を追い詰め退治したと伝えられている。
村人は義平に村に残るよう頼んだが、義平は愛刀(祖師野丸)を村人に与えて京に向かったという。
祖師野八幡宮は、恩義のある源氏の再興と武運を願い、源氏の氏神である鎌倉の鶴ヶ岡八幡宮の分霊を迎えたものだと云われている。
境内社に妙見神社があるんだけど、もともとは「岩屋岩陰遺跡」にあったものがダム建設に伴い、こちらに移されたらしい。
妙見さんは星の信仰と同時に鉱物の産地に多くみられるから、たたらと関係があったと云われているのね。
武士達にとっては馬同様に大事な鉄。
そう考えていくと、飛騨に義平の足跡が多く残っているのはきっと偶然ではないのでしょう。
祖師野丸は藤巻の太刀で、伝伯耆安綱の作だと伝えられている。
写真でしか見たことないけど、骨太な感じの太刀だった。
刀身は見事にさびていて、以前研ぎに出したのだが一寸研ぐのに10数万かかるうえ、刀身の錆と腐食がひどいのできっちり研いだら太刀が痩せちゃう…ということで先端10センチぐらいだけ研いだらしい。
刀身の反りは浅くて、柄からきゅっと曲がっている。腰反りってヤツ?
生で見てみたいものです。
下呂温泉のお宿に戻ってきたら、岩陰遺跡で会ったご夫婦とばったり。
この美青年な林羅山先生は江戸時代の儒学者で、下呂温泉を有馬、草津と並ぶ「天下の三名泉」としたお方。
ちゃんと手ぬぐい持ってるし、猿は湯おけ持ってるし、みんなで入る気満々だ。
楽しげな羅山先生ご一行に比べると、向かいに座っているチャップリンはなんだかずいぶん寂しげだ。
下呂温泉になぜチャップリンなのかはよくわからない。
歩いていると土産物屋の店先で大黒さんのコスプレをした巨大さるぼぼに遭遇。
飛騨だからさるぼぼだらけなのはわかるが、七福神と合体とは景気が良い。
他の福神もあちこちにいらっしゃった。
そして神社まであった。 http://www.gero-spa.co.jp/m27/
こんど下呂温泉に行ったら さるぼぼ喫茶にいってみよう。
ちなみに下呂温泉の泉質はアルカリ性単純温泉。
とても柔らかいお湯で、最近行った温泉の中では一番と言っていいほど気に入ってます。