超おひさしぶり。

ワールドカップとかはやぶさとか野球賭博とか、めでたかったりガッカリだったりいろいろあったが、出だしが愚痴ですみません。

奈良から帰ってからの１週間強、遊んだツケが一気に回ってきた。
それは仕方がないと単行本の表紙に取りかかっていたのだが、何度か駄目を出されてモチベーションがマイナス値にまで下がってしまった。
ただでさえ絵についてどうこういわれるのは嬉しくないのに、ツールについてまで口を出されると「じゃああなたが描けば」と言いたくなる。
私の場合は、人物はほとんどコピックと絵の具とカラーインクで塗り、パソコンは仕上げで使っている。
人によって合う合わないは確かにあるけど「パソより手書きの方がいい絵が描ける」「データよりナマ原がいい」なんてのはただの思い込みと個々の好みの問題だ。
絵の出来不出来はツールのせいというより、そのときそのときのコンディションだと思うんですけど。
お絵かき道具は描く人間に決めさせていただきたいものだ。
それにね、読者は印刷されたものを見るのよね。
いい感じに出来たなーという絵が印刷されたらあれ〜？なんてことは昔から山ほどあったよ。
色が違うのは仕方がない。しかし汚くなっているのはなぜかしら？とかね。
データで出した方が、上がってきたときのギャップが少ないような気がするのだが。
まあワタクシは印刷されたものが綺麗なら、実際と多少違っていてもあまり気にしないのだけどね。
筆で色を塗る方が好きだし、仕上げをああやったらどうなる、背景をこうやったらそうなるのかーとパソでいじくるのは楽しい。
そんな訳で今のところやり方を変える気はありませんから、担当さま。
まあそんな感じで、単行本２冊ぶんのカラーと別の本のカラーカットなどをやっておりました。
１週間実によく歩いたのに、そのあとの１週間は机にかじりついていたなんて、なんかもったいないよね。
良くなった肩凝り、見事に復活！

さて、奈良旅行の続きなのだが、６月10日はアジサイ目当てに矢田寺へ行った。

残念、ちょいと早かった。
境内のアジサイ園は見事。
「園」と言うより藪とか森とか言った方がいいようなワイルドな場所もあったが、満開の時は壮観だろう。
ここも特別拝観をやっていて、ご本尊のお地蔵様を間近で拝観できた。
その日は大阪のＴの先生と落ち合ってお宿に泊まるので、早めにお昼。

この「ごはん屋」さん、とても気に入りました。
お昼にしかやっていないのだが、食事は肉か魚の定食のみでどちらも900円。
さんざ行きまくっていた20年前は奈良って意外と食べるところがなくて難儀したものだが、今は昔。
日参したイタ飯やもよかったわ。
その日のお宿は信貴山の「柿本家」さん。

部屋から信貴山朝護孫子寺（しぎさんちょうごそんしじ、と読む）が見え、ウグイスやホトトギスの声に交じって朝晩読経の声が聞こえる。

夕食はやっぱり食べきれない。
笹で巻いていあるサワラの押し寿司は上半分のみ、Ｔのちゃんの分までいただいた。
お腹いっぱいだったのだが、すごく美味しくて残すのが勿体なかったんだもの。
左端の梅の実のようなものは梅ではなく、桃の実。青梅ではなく青桃。
甘酸っぱく煮てあって美味でした。
デザートの柿のパウンドケーキも美味しかったわ。
温泉ではないのだが部屋には露天風呂が付いているし、チェックアウトが12時というのんびりプランなのが嬉しかった。
次の日は大阪のＴのちゃん宅にお邪魔する。
時間が早かったので行ったことのない法善寺のお不動さまにお参り。

すごいわ、水掛不動尊。この迫力。
もちろん私も水をぶっかけてまいりました。

いい旅行だった。
秋ぐらいにまた行きたいなあ。

以下、レスです。

＞ebisu321さん

「大唐皇帝陵展」、橿原でそのような催し物があったとは知りませんでした。
そちらも興味深いですね。
キトラに限らずお墓の中の壁画というのは人に見せるためのものでもなく、本来はそこに眠る主だけのために描かれたと思うと、見られて良かったと思うと同時に申し訳ございません…という気持ちになります。
今年の奈良は見所いっぱいで一度の旅行では足りないかんじなので、涼しくなったら是非また訪れたいです。


＞実桜さん

奈良は京都よりは湿度がない感じですが、照り返しが強烈です。
関東の人間は土は黒っぽいものと思っていましたが、関西の土って白っぽいんですよね。
中宮寺の弥勒菩薩さまはステキですね。
今回は行きませんでしたが、むかし７月にうっかり帽子もなく斑鳩をうろついてしまって、死ぬかと思いましたよ。

「すっくと狐」の続きはウェブ上で、ということになると思います。
まだ何も聞いてないのですが、とりあえずこちらは予定通り続きを描くことになりそうです。
宙ぶらりんということだけは避けたですねー。