SSブログ

資料の一部 [日々徒然]

n_100512.jpg
今回の仕事はネームというか、台詞にやたら時間がかかってしまった。
この時代の改まった場所での物言いがようわからなくて。
あまりこだわっているつもりはないのだが、現代の言葉を使うとものすごく違和感がある時があるのね。
たとえば「容疑者」とか「犯人」とかはいかにも今風でしっくりこない。 
罪人?咎人?賊? どれも何かちがうなーと時間がないのにぐるぐる調べたりすると、デッドラインのしわ寄せがさらにひどくなる。
資料として借りた竹宮恵子さんの『吾妻鏡』がおもしろくて時間がないのに隅から隅まで読んでしまったり、『日本史年表・地図』がおもしろくて時間がないのにじっくり眺めまくりったり、『現代語から古語をひく辞典』がおもしろくて時間がないのに関係ない言葉を……てな感じでペンが止まることが多かった。
でも楽しい。
ワシ、源平の争乱は筋金入りで半端なく好きですから。
中学高校の頃から頼朝のお墓をお参りしたり、義平くんはどのあたりに住んでいたのかのーと妄想逞しくしていましたから。
だから商業誌に清盛パパや義朝パパを描いているなんて、なにやら不思議な気がする。
いや、主人公は妖怪なので純粋な時代物ではないのだけれどね。
その主人公は今回トビラにしか出てこない。
今回は回想で始まり回想で終わってしまい、『悪源太編』あるいは『風来坊玄狐が唱と名乗るようになった訳(仮題)』がどの程度長くなるのか一抹の不安を覚えるのであった。
『すっくと狐』で一番長い話が、『数珠掛抄録』の単行本2冊半だったのよね。
因みに悪源太義平は、超有名人源頼朝の6つ違いの異母兄である。

さて、このシリーズ一番のアシさん泣かせは着物の柄。
苦労をおかけします。

以下、レスです。


>長野のA子さん
先日はトーンをありがとうございました。
最近はめっきり使わなくなった転写トーンですが、昔は圧着トーンの種類も少なかったこともあり、よく使っていました。
なんだかとても懐かしいです。
ありがたく使わせていただきます。
昔はトーン全般高嶺の花で、学生の頃はトーンを買ったはいいけれどもったいなくて滅多に使えませんでした。
今は漫画人口も増えたせいかとてもお安くなりありがたい限りですが、パソで描く人が増えると、ペン先やトーンなどの画材の未来がちょいと心配です。
私もそのうちパソも使ってみたい思ってはいるのですが、いつになりますやら。
また黒姫やこのブログに遊びにいらしてくださいね。


>実桜さん
先日はメールをありがとうございました。
なんだかいろいろご心配をおかけして済みません。
ブログについては使っている人間も、何をどうすればいいのかよくわからなかったりします。
漫画の描き方は人それぞれで、全く資料を使わない人もいれば、資料集めがメインじゃないかと思うような人もいます。
絵柄や内容の違い同様、こうでなければならない,という物はないのでしょう。
で、私はけっこう資料を読むのが好きです。
世の中、まだまだ面白いことでいっぱいですよ。
来月、無事に新刊が出ることを祈ってくださいませ。
副題はたぶん『悪源太』です。


>村松敬太さん
え! ほんまですか!? 『楽園の泉』が星雲賞にノミネートって。
いや、びっくり!
村松さんがプッシュしてくださったのでしょうか。
ありがとうございます。
でも、なんだか不思議ですねえ。
TOKON開催中は『楽園の泉』が掲載された「夢幻アンソロジー」の仕事をしているはずですが、どうぞどっぷりSFに浸かって楽しんでいらしてください。
5月は私も出られませんでしたが、夏はがんばりたいと思います。
カミングアウトしますが、 私はかなり「歴」で「鉄」です。
乗る方専門ですが。


nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 3

実桜

>メールのこと。
いいえ、こちらこそご心配おかけしました・・・m(_ _)m

無事、お仕事終えられたのですね^^
お疲れ様でした!
来月の新刊、無事出ることを楽しみにしています(*´ω`*)

>竹宮恵子さんの『吾妻鏡』
面白そうです!私も源平時代とか、戦国時代とか、また徳川の大奥のこととか(今度、よしながふみ先生の『大奥』が映画になるというので今から楽しみにしています♪)好きです。
『吾妻鏡』、探してみようと思います。
by 実桜 (2010-05-13 10:10) 

実桜

追伸です。

竹宮恵子先生の『吾妻鏡』、某ネット中古書店を検索したら、
コミック文庫版で上・中・下3冊揃ってましたので注文してしまいました(*´ω`*)
(別のところでは上と下しかなかったんです・・・。ホントはそこだと計1500円行かなくとも、丁度3冊買うと送料無料なんですが・・・、惜しかったです。。。)、

でも、なんと、1冊100円~150円。で、送料が付いてしまったのですが、それでも700円です!
コミック文庫が3冊で700円は、嬉しいです~。それも竹宮先生のが!
書評を読んでも、やっぱり面白そうだったので、即決!(笑)

うたた先生のお陰で、嬉しい情報をゲットできました。
ありがとうございます!
by 実桜 (2010-05-13 10:33) 

おさる


こんばんわ。単行本狐ファンです。

子供向け歴史漫画のシナリオを
作っていますが、資料に夢中になってしまうこと、
確かによくあります。

先生のおっしゃっていた『現代語から古語をひく辞典』、
とても気になるので、早速購入しようかと。

これからもご活躍を期待しております。


by おさる (2010-05-24 02:01) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。