大猫ども

黒姫に着いた最初の夜だった。
明かりを消してうとうとしかけたとき、枕元の障子の向こうで「開けやがれ！」というけたたましい鳴き声が二度三度。
仕方なく障子を少しだけ開けると黒い影が滑り込んできて部屋をひと回りし、布団の中に潜り込んだと思ったらすぐに出て行った。
寒いので障子を閉めるとまたやってきて甲高い声で「入れやがれ」と繰り返す。
障子を開けると部屋をひと回りして出て行く。
これを一晩に数回繰り返された。
つきあっとられんので次の日は障子を少しだけ開けて寝たら、アズキはときどきパトロールにきたが比較的穏便に過ぎた。
その次の晩、９キロ近い大猫が上で爆睡していたのをどかして布団に潜り込んだら、足の上に乗ってきた。
こんな砂袋を乗っけて寝られるかと足をずらして寝たが、夜中に寝苦しくて目が覚めた。
一匹増えていた。
フクとアズキは寝るときはご覧の通り暑苦しいほど仲がよい。
15キロ近いのおもりを乗っけて安眠できるわけがない。
起きたら足がバリバリに強ばっていた。

本日、小布施に寄ってから帰宅。
お昼は枡一酒造の酒蔵の一部を改装した和食レストラン「蔵部」でいただく。
ここのご飯はかまど炊きでとても美味しいのだが、日によってバラツキがある。それもまたご愛嬌。
お昼のセットメニューが増えていた。
本日のお造り盛り合わせセットをいただく。
美味しいカツオって、本当に美味しいよね。

帰るとぶーちゃんとトラがダッシュでやってきたが、恐ろしく小さく見えるわ。
４日間留守にしただけなのに、ミニバラの葉はハバチの幼虫にだいぶ食い荒らされていた。